先日寒冷地で撮影を試みた時に、グリースが固まってしまってフォーカス合わせに難儀しました。なので、この機会にヘリコイドユニットを分解してグリースの入れ替えを行いました。ここに作業内容を記しておきます。
対象はこちら、軽くて素直な描写、綺麗なボケ味のPlanar 1.7/50 AEJです。
まずゴムリングを使って、レンズ銘板を外します。店主はDIYショップで購入したゴム足を愛用しています。
銘板を外したところ。3本のネジを外してレンズガードを外しますが、銘板の向きが変わりますので向きには注意。
レンズユニットが見えました。Planar 1.7/50は、写真で見える3本の黒ネジを外すと、レンズユニットが取り外せる構造になっています。
続いて裏側を外して行きます。
4本の黒ネジを外し、レンズマウント部と絞りリングを取り外します。絞りリングにはクリック用の極小金属玉がスプリングの上に乗っています。なくさないよう、細心の注意を払って下さい。
外すとこのようになります。写真に見える銀ネジ4本を外してストッパーを取り出すと、ヘリコイドユニットの内側(繰り出し側)をひねり出せます。
店主のレンズでは、フォーカスが無限位置の時、ヘリコイド内側の位置は上の写真のようになります。組み立て時に正しい位置からひねり込まないと無限が狂います。写真を撮るなどして、気をつけて作業されて下さい。
店主のレンズでは、写真の位置で、ヘリコイド内側パーツが取り外せます。組み立てるときはこの位置からねじ込むようにすると、無限が合います。
ここまできたら、各パーツの古グリースを取り去り、新しいグリースをここではごくごく薄く塗って分解の逆順で組み戻します。レンズユニットのはめ込みにはコツがあります(上手に写真が撮れず・・・申し訳ないです)ので、構造を見ながらのんびり作業されて下さい。
レンズが組めたら、フォーカスリングが所望の重さになるまで、グリースを爪楊枝などでヘリコイドに追加して、何度かフォーカスリングを動かして馴染ませる、を繰り返せば完成。グリースを塗り過ぎると一気に重くなってしまうので、少しづつ追加して下さいませ。